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高カロリーのキャットフードには、どんなメリットやデメリットがあるの?

 ドライフードやウェットフードなど様々な種類のキャットフードが販売されていますが、その中のひとつに「高カロリーキャットフード」と呼ばれるものがあります。

 高カロリーフードは主に成長期の猫のために販売されているため「幼猫用」や「キトン用」と書かれているものが多くなっています。

 なぜ成長期の猫限定?と思った方もいると思いますが、成長期の猫は運動量が増え、かつ柔軟な筋肉や丈夫な骨を作るため多くの栄養を必要とします。そのため、少ない量でもしっかりと栄養を摂取できる高カロリーの食事が理想とされています。

 ただ、一概に高カロリーフードが良いと言われていても、メリット・デメリットはしっかりと把握しておく必要があります。

 そこで今回は、高カロリーキャットフードを与える際のメリットやデメリットについてまとめてみました。

メリットやデメリットって?

お腹いっぱいの子猫


 高カロリーキャットフードが成長期の猫の食事に適しているのはわかりましたが、成猫になってからもそのまま与え続けると、どうなるのでしょうか?

 そんな情報を含めつつ、高カロリーフードを飼い猫に与えるメリット・デメリットを以下にまとめてみました!

高カロリーキャットフードのメリット

少ない量でもしっかりと栄養が摂れる

 成長期とは、離乳が終わった生後7週間から1歳くらいまでの事を言います。

 成長期の猫の1日の摂取カロリーは体重×200kcalと言われており、適正体重が2㎏の猫であれば一日400kcalが必要という計算になります。

 成長しても身体が小さく食の細い子が1日に400kcalを摂取するためには、相当量を摂取する必要があります。

 一般的なドライキャットフードのカロリーは100gで400kcal前後ですが、成長期用高カロリーフードは100gあたり400kcalを超えるものが多くなっています。これであれば、少ない量でもしっかりと必要な栄養分を摂取することが出来ますね。

猫本来の食事にあった原材料

 高カロリーフードと聞くと「太りやすそう」「脂肪分が多そう」など、身体に悪そうなイメージを持つ方がいるかもしれませんね。

 ですが、猫が本来必要としている高タンパク質の食事は肉や魚が基本となり、カロリーや脂質も高めとなっているので、心配しなくても問題ありません。

 高カロリーフードは、その高いカロリーを作り出すため”肉や魚を多めに使って”作られています。そのため、猫本来の食事に近い高タンパクなキャットフードになっているのです。

栄養不足の猫にも

 成猫になっても食が細く、栄養不足気味の猫も少なからず存在します。栄養不足になると、身体が細くなることはもちろん、毛並みも悪くなっていきます。

 そんな時は、成猫期であっても高カロリーフードを与え、少量でも必要な栄養素を補える様に対策するのが有効とされています。

 ただし、単に少食が原因で栄養を補えないなら有効ですが、これが病気による栄養不足だと話が変わってくるので、そんな時は一度獣医さんに相談してみるのが良いでしょう。


顔の周りに肉が付いている猫


 ここまで、高カロリーフードのメリットについてご紹介してきましたが、メリットがある反面…少なからずデメリットも存在します。これは、飼い主として把握しておく必要がありますよね。

 そこで、以下に高カロリーフードのデメリットをまとめていきます。

高カロリーキャットフードのデメリット

いつまでも食べていると肥満の原因に

 高カロリーフードは、原材料に肉類が多く使用されることがほとんどなので、猫にとっては食いつきやすい食事となっています。人間も美味しいものほど高カロリーだったりしますよね。

 この高カロリーフードを成長期の猫が食べる分には何の問題もないのですが、成長期が終わっても食べ続けると、多くの場合は肥満の原因になってしまいます

 成猫期の摂取カロリーの目安は体重×80kcalで、5㎏の猫であれば400kcalとなり、2㎏の子猫と同じ分の摂取カロリーになります。

 身体が大きくなっている分、食べる量も増えていきますよね。そのため、子猫と同じ量では満足できずに食べ過ぎの原因になるわけです。

 また、成長期と成猫期の猫を多頭飼いしている場合は、食欲旺盛な成猫が子猫の分まで食べてしまう可能性があるので、特に気を付けて見るようにしましょう。

粗悪なフードもある

 粗悪な高カロリーフードの中には、とにかく高いカロリーで低価格にしようと“穀物を多く使用して作られた”ものも存在します。

 記事中でも何度か説明しましたが、猫は本来「肉食動物」のため、身体は穀物類の消化が苦手な構造になっています。

 特に成長期の猫の場合、消化機能がまだ未発達の段階なので、穀物が多く含まれているとお腹を壊し、軟便になってしまう可能性もあるのです。

 そのため、高カロリーフードを選ぶ際には穀物ではなく、肉や魚が多く含まれているかをしっかりと見定めなくてはいけません。

 原材料の一番最初に穀物が記載されているものは要注意。可能な限り、肉や魚が一番に記載されているものを選びましょう。

まとめ

食後に手を舐める猫


 高カロリーキャットフードのメリットやデメリットをそれぞれまとめてきましたが、いかがだったでしょうか?

 愛猫の大切な成長期を支えるためにも、良質な高カロリーフード選ぶことが重要になりそうですね。

 1度に食べる量が少ない子の場合は、必要なカロリーを摂取できるよう、フードを一日3~4回に分けてあげるなどの工夫も有効的です

 高カロリーキャットフードにはメリットやデメリットがそれぞれ存在するので、飼い主さんはこれらをよく考えてから愛猫に与えるようにしましょう!

 ちなみに、1歳のお誕生日や体重が3㎏になった頃が、高カロリーフードから通常のフードへの切り替えの目安になるので覚えておくと良いでしょう。

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