キャットフードは同じものが良いの?ローテーションは必要?
飼い猫への日々の食事に、カリカリのキャットフードを与えている飼い主さんは多いと思います。
ただ、ふとした瞬間「いつも同じものばかり食べていて飽きないのかな?」と思ったことはありませんか?私達人間は、3日も同じ食事が続けばどんなに好きな食べ物でも飽きがきますが、猫はどうなのでしょうか?
そこで今回は、キャットフードにローテーションは必要なのか?という点をピックアップしてみました。
同じキャットフードで飽きないの?
結論から言ってしまうと、猫がキャットフードに飽きるという事はないようです。
猫の味覚器官は750程度あると言われており、人間の10,000前後という数に比べると少なくなっています。そのため、繊細に味を理解して食べているというわけではないようです。
むしろ、猫が重要視しているのは「味」よりも「匂い」で、フードの匂いによって自分の身体に必要なたんぱく質やカルシウムを嗅ぎ分けて食事をしているそうです。
ですから、食事を変更する際はフードの味よりも栄養素や香りを重視してあげると良いでしょう。
同じもので問題なし
同じ味でも飽きないという事は、生涯を通して同じフードを与え続けても良いのでしょうか?
基本的には、全年齢型のもので、総合栄養食のフードであれば生涯同じものを与えていても大丈夫です。大きな病気もなく、猫もよく食事をしてくれるのであれば、食べなれたフードを変える必要はありません。
ただ、”キャットフードは何種類かをローテンションして食べさせたほうがいい”という話を聞いたことがありませんか?
同じフードばかりでなはなく、数種類のフードをローテンションして食べさせる理由としては、アレルギーの回避や、フードの切り替えが円滑に行えるといった理由があり、実際にローテーションを実践されている飼い主さんも多くいるようです。
次項では、このキャットフードをローテンションするメリットとデメリットについて詳しく確認していきます。
メリットやデメリットとは
特に問題がない限りキャットフードを変える必要はない、という事はわかりましたが、ローテンションした方が良いという話も耳にします。
このように様々な情報が飛び交う事で、悩む飼い主さんも多いはず。
そこで、以下にキャットフードをローテンションするメリットとデメリットをまとめましたので、自分の飼い猫にはどうしてあげるのが良いのか?を考える材料にしてみて下さい。
ローテーションするメリット
さまざまな栄養を摂り入れられる
同じキャットフードを食べ続けていれば、おのずと同じ栄養素だけが身体に入っていきます。
猫の成長にはもちろんそれだけでも十分なのですが、いつもと違う栄養素を摂取させたいとなれば、やはりキャットフードを変える必要があります。
ローテンションをさせることで、Aのフードには含まれない栄養素を、他のB・Cのフードで補うという構成ができ、たくさんの種類の栄養素を摂り入れられます。
食物アレルギーを回避しやすい
猫の食物アレルギーは、原因となる食材の成分が体内に蓄積することで免疫が異常に働き起こってしまいます。
フードによって使われている原材料や産地が異なるため、ローテンションで食べさせることで同じ成分の蓄積を防ぎ、アレルギーを回避しやすくなるのです。
また、フードをローテンションしている最中に食物アレルギーを発症した場合、どのフードが原因となったのかがわかりやすく、原因物質の特定にも役立つことがあるそうです。
フードの切り替えに対応しやすい
同じキャットフードばかり食べていると、問題が発生しフードを切り替えなくてはいけないとき、なかなか対応してくれない猫もいます。
例えば、歳をとってシニア用フードに変えるときや、肥満気味になり低カロリーフードに変える場合もありますよね。
また、何かしらの理由でいつものフードが手に入らない場合など、予期せぬ事態も考えられるため、日頃からローテンションを実施し、違うフードに少しは慣れさせておく事も大事でしょう。
ローテーションのデメリット
フードの利点を活かし切れない
キャットフードを作るメーカーは、そもそもローテンションで食べさせることを想定していません。
ですから、長期にわたって食べさせ続けることで体調を整え、健康バランスを保つように作られているものもあります。
ローテンションで食べさせてしまうと短いスパンでフードが切り替わり、せっかく体内で整い始めたバランスも中途半端な形で終わってしまうことになるので、メーカーが意図している結果につながらない事があるようです。
お腹を壊すことがある
フードの切り替え時に摂取する栄養の成分が急に変わることで、うまく消化できずにお腹を壊してしまう猫がいます。
お腹を壊すことで嘔吐や軟便・下痢の症状がでることもあり、ひどい場合には脱水症状を起こす事もあるので要注意です。
消化の負担にならない様にする切り替え方もありますので、お腹の弱い猫は試してみるといいかもしれません。
口を付けずに無駄になる事も
猫も個体によって、好きなフードと嫌いなフードの差があります。最初にお話ししたように、猫は味覚よりも匂いでフードの良し悪しを決めていますので、ローテンション途中のフードが気に入らなければ1口も食べず無駄になってしまう事もあるんです。
キャットフードも決して安いわけではありませんから、まったく口を付けてくれずに無駄になるのはやはりもったいないですよね。
まとめ
このように、キャットフードをローテンションするにはメリットもデメリットも考えられますので、よく考えて行う必要があります。
現時点でローテンションの必要がないと感じているなら、無理に食事を変更する必要はないでしょう。
もともと、総合栄養食のキャットフードであれば1種類で必要な栄養素を補えるようになっていますし、ローテンションを始めたことでデメリットの面ばかりが出てしまっては意味がありません。
猫は気まぐれな性格の子も多く、突然今まで食べていたキャットフードを食べなくなってしまう子もいますので、そんなときはローテンションを始めるきっかけにしてもいいかもしれませんね。
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